年金制度改革:何がどう変わる?
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年金制度改革:何がどう変わる?

年金制度改革:何がどう変わる?

「老後2000万円問題」など、将来に不安を感じる人も多い年金。6月に成立した年金制度改革の関連法で何が変わるのか?基礎年金の底上げ、SNSで議論を呼んだ遺族年金の変更点など、改正ポイントを整理。ファイナンシャル・プランナーの山崎俊輔氏が、年金制度の現状と未来を解説する。 <ゲスト> 山崎俊輔|フィナンシャル・ウィズダ…

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「老後2000万円問題」など、将来に不安を感じる人も多い年金。6月に成立した年金制度改革の関連法で何が変わるのか?基礎年金の底上げ、SNSで議論を呼んだ遺族年金の変更点など、改正ポイントを整理。ファイナンシャル・プランナーの山崎俊輔氏が、年金制度の現状と未来を解説する。 <ゲスト> 山崎俊輔|フィナンシャル・ウィズダ…

「老後2000万円問題」など、将来に不安を感じる人も多い年金。6月に成立した年金制度改革の関連法で何が変わるのか?基礎年金の底上げ、SNSで議論を呼んだ遺族年金の変更点など、改正ポイントを整理。ファイナンシャル・プランナーの山崎俊輔氏が、年…

年金制度改革:何がどう変わる?の要約

日本の年金制度について、ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏が、長年議論されてきた「年金制度崩壊」や「老後2,000万円問題」といった懸念に対し、制度の実態と最新の改革内容を解説しています。

まず、「年金制度は本当に大丈夫か」という問いに対し、山崎氏は「破綻」の定義にもよるが、年金の振り込みが滞ったことは過去一度もなく、100年分のシミュレーションでも制度は破綻しないと断言しています。「年金は破綻する」という言説は40年前から存在し、少子高齢化を理由に予測されてきましたが、実際には制度は存続し続けています。これは、制度が破綻しないように少しずつ年金改正を繰り返してきた結果であり、近代社会保障制度としては歴史上最も長く続いている例だと述べています。

次に、「老後2,000万円問題」については、これが「政治的なキャッチフレーズや金融機関のセールストークとして歪められた」キーワードだと指摘しています。正確には、公的年金だけで日常生活費はほとんど賄えるものの、旅行や孫への小遣い、映画鑑賞といった「教養娯楽費」や「交際費」に年間約45万円が必要となり、これを人生100年時代で積算すると約2,000万円になるというレポートの内容でした。しかし、実際の高齢者は平均的に2,000万円以上を既に保有しており、本来はおかしな指摘ではないとのことです。問題は、この2,000万円が「貯められないと老後が危ない」という誤ったイメージとして広まり、不安心理を煽る形で使われてしまった点にあります。退職金や個人のライフスタイルによって必要な金額は大きく異なり、2,000万円はあくまで目安であると強調しています。

最近成立した年金制度改革の関連法案では、以下の5つの大きな変更と私的年金の改革が含まれています。

  1. 基礎年金水準の底上げ: インターネット上で「会社員のお金で自営業者を助ける」と誤解されがちですが、実際は全ての受給者が受け取る基礎年金を強化するものです。厚生年金から基礎年金への拠出はありますが、制度全体で見れば会社員の99.9%には不利益がなく、むしろ中程度の年収の会社員の年金格差解消にも繋がると説明しています。ただし、この基礎年金の底上げ部分は一度削除され、その後復活したものの、実際の実施は4年後の次の年金改正で再議論されることになっています。
  2. パート労働者への厚生年金適用拡大(年収106万円の壁撤廃): これまで、パート労働者が厚生年金に加入する条件は「月8.8万円以上稼ぎ、かつ週20時間以上働くこと」でした。最低賃金の上昇により、週20時間で自動的に106万円を超えるようになったため、今後は単に「20時間働いた人は厚生年金に入れる」というルールに変わります。「負担増」という声もありますが、それは専業主婦で負担ゼロだった層の話であり、独身のパート労働者などにとっては厚生年金加入で負担が軽くなり、将来の年金額が増えるメリットがあります。
  3. 遺族年金の改正: 「遺族年金が5年でストップ」という批判は誤解が多いと指摘。高齢者の遺族年金や、子どもが18歳になるまで受け取れる仕組みは変わりません。改正されるのは、30歳以上で配偶者を亡くした場合の遺族年金で、これが65歳までではなく5年間に限定される点です。ただし、就職できないなどの状況では給付継続の配慮もあります。また、この改正には男女差別の解消という側面があり、これまで女性のみが対象だった遺族年金を男性も受け取れるようになるなど、共働き家庭にとっては大きなメリットがあるとしています。
  4. 厚生年金の標準報酬額上限引き上げ: 厚生年金保険料は給料の9.15%ですが、これまでは月収65万円で上限がありました。物価や賃金の上昇に伴い上限に達する人が増えたため、上限が月75万円に引き上げられます。これにより影響を受けるのは約6.5%の高所得者のみであり、負担が増える分、将来の年金も増えるため、単なる負担増ではないと説明されています。
  5. 在職老齢年金の見直し: 年金受給年齢に達しても働いている人に関するルールです。現行では年金と給料の合計が月50万円を超えると年金が減額されますが、今回の改正では上限が月62万円に引き上げられ、より多くの高齢者が働きやすくなるよう改善されます。これは、社会に貢献できる高齢者の活躍を促すための変更であると述べています。

山崎氏は、これらの改革が年金制度の持続可能性を高め、社会の変化に対応するための前向きな取り組みであると強調しています。

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